スタッフブログ

HOME > スタッフブログ > うちの子ってもう高齢なの?|犬や猫の高齢化のサイン

うちの子ってもう高齢なの?|犬や猫の高齢化のサイン

2024.08.30
犬の話猫の話

犬や猫は、一般的に6〜7歳を過ぎる頃から老化が始まります。足腰が弱くなる、活動量が減る、病気にかかりやすくなるなどの変化が見られることがあるため、若い頃とは異なるケアが必要になってきます。

そこで今回は、犬や猫それぞれに現れる老化のサインと、高齢になった際に気をつけたいケアのポイントについてご紹介します。

■目次
1.犬で見られる高齢化のサイン
2.猫で見られる高齢化のサイン
3.高齢ペットのケアポイント
4.まとめ

 

犬で見られる高齢化のサイン


<身体的変化>
犬が高齢になると、まず顔まわりから白髪が目立ち始めます。また、全体的に毛艶が失われ、毛の色が薄くなったり、毛の量が減ったりすることもあります。

さらに、筋肉が衰えることで体全体が痩せて見えることや、皮膚がたるんでお腹が下がって見えることもあります。骨が浮き出てきて、体がゴツゴツした印象になることもあるでしょう。
また、皮膚が乾燥しやすくなるため、鼻や肉球の表面が乾燥してガサガサになることも少なくありません。その他にも、体表にイボができることもあります。

<行動の変化>
若い頃と比べると、活動的でなくなることが増えてきます。散歩を嫌がるようになり、寝ている時間が長くなるのも、よく見られる変化です。
また、筋肉が衰え、足腰が弱くなることで、若い頃は簡単にできていたソファへのジャンプや階段の上り下りが難しくなることもあります。

さらに、耳が遠くなることで飼い主さんの呼びかけに反応しなくなり、以前はきちんとできていた「マテ」や「おすわり」などの指示に従わなくなることも見受けられます。

<健康上の変化>
高齢になると、さまざまな病気にかかりやすくなります。歯周病にかかると、口臭が強くなり、歯茎の痛みから食べ物をこぼすことが増え、食欲が落ちることがあります。

歯周病についてはこちらで解説しています

また、白内障や核硬化症によって目が白っぽく見えるようになることもありますし、変形性関節症などによる関節の痛みで、歩く速度が遅くなることもあります。

白内障についてはこちらで解説しています

さらに、心臓病や腎臓病、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症、腫瘍などの病気にかかる犬も増えてきます。

甲状腺機能低下症についてはこちらで解説しています
副腎皮質機能亢進症についてはこちらで解説しています

 

猫で見られる高齢化のサイン


<身体的変化>
高齢になると、猫の被毛はパサつきやすくなり、白髪が目立つようになります。体型の変化も見られ、皮膚がたるんだり、太ったり痩せたりすることがあります。
また、歯石がたまることで、歯が黄ばんで茶色く変色することもあります。

筋肉が衰えることで、特に太腿が細くなる猫が多いのも、高齢化の一つのサインです。

<行動の変化>
高齢になると、活動量が減って動きが鈍くなり、おもちゃへの反応も遅くなってきます。運動量が減ることで、食欲が落ちやすくなり、寝る時間が増える傾向があります。
また、若い頃に比べて好奇心が薄れ、社交的な一面が少なくなることもあります。

<健康上の変化>
猫が高齢になると、さまざまな病気にかかりやすくなります。特に慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症、腫瘍などがよく見られます。

慢性腎臓病では、水を飲む量と尿の量が増えることが多いですが、病気が進行すると逆に減ることもあります。
一方、甲状腺機能亢進症になると、年を取った猫であっても異常に活動的になり、たくさん食べても痩せてしまうことがあります。
また、時には攻撃的になることもあります。

慢性腎臓病についてはこちらで解説しています
甲状腺機能亢進症についてはこちらで解説しています

 

高齢ペットのケアポイント


<食事管理>
高齢の犬や猫には、シニア用のフードを与えることが重要です。また、特定の病気がある場合には、獣医師と相談のうえで療法食を取り入れるのもよい方法です。
高齢になると、首を下げて食事をするのが負担になることがあるため、食器の位置を少し高めにしてあげると、食事がしやすくなります。

さらに、噛む力が弱くなるため、ドライフードが食べにくそうな場合はふやかして与えたり、ウェットフードに切り替えたりするとよいでしょう。
また、水分補給も大切ですので、積極的に水を飲ませるよう心がけましょう。

フードの選び方についてはこちらで解説しています


<運動と環境整備>
高齢になると運動量が減り、寝ている時間が増えますが、運動をしないと筋力が衰えてしまいます。そのため、適度な運動はとても大切です。
犬の場合は、毎日の散歩で無理のない範囲でしっかり歩かせるようにしましょう。急に激しい運動をさせると、腰や関節を痛めることがあるので、犬のペースに合わせてゆっくり歩き、疲れた様子が見られたら早めに帰宅するように心がけてください。

猫の場合は、高齢になるとバランスが取りにくくなり、転落するリスクが高まります。そのため、上下運動を避けて、床を歩かせるような遊びを取り入れるとよいでしょう。

また、以前はできていたジャンプが難しくなることがあるので、段差にはスロープを設置してあげると安心です。床にはマットを敷いて滑りにくくすることも、転倒防止に効果的です。
さらに、目が見えにくくなると家具の角にぶつかることが増えるため、赤ちゃん用のクッション剤を角に取り付けて、安全な環境を整えてあげるとよいでしょう。

<定期的な健康診断>
高齢になると、さまざまな病気にかかりやすくなります。しかし、家庭での様子だけでは病気を見つけるのが難しく、気づいたときにはすでに病気がかなり進行していることも少なくありません。

また、高齢になってから症状が現れる病気でも、その前から何らかの兆候が出ていることがあります。こうした病気を予防するためにも、定期的な健康診断を受けることが重要です。
早期発見により、適切な対応ができるようになりますし、病気になる前から食生活や飼育環境を整えることで、健康を維持しやすくなります。

 

まとめ


犬も猫も、ある日突然高齢になるわけではなく、少しずつ年を重ねていきます。
病気も、進行が非常に早いものを除けば、多くの場合、徐々に悪化していくものです。
だからこそ、かかりつけの獣医師と連携しながら、健康上の問題が大きくなる前に早めにケアを始めることで、愛犬や愛猫もストレスの少ない、穏やかな高齢期を過ごすことができるでしょう。

 

■関連する記事はこちらで解説しています
犬と猫の老化のサイン|外見と行動に現れる変化
飼い主さんの生活に大きく関わることも|犬と猫の認知機能不全症候群について
老犬介護のポイントをご紹介|食事や生活空間、運動などの管理が大切

 

光が丘動物病院グループ
東京都練馬区に本院を置き、東京都内、埼玉県で4つの動物病院を運営しています
お問い合わせはこちら

■分院名をクリックすると各院のページに遷移します
練馬本院(東京都練馬区)
川口グリーンクリニック(埼玉県川口市)
とくまるクリニック(東京都板橋区)
月島クリニック(東京都中央区)

 

 

 
TOPへ戻る