口蓋裂(こうがいれつ)とは生まれついての先天性の形態異常で、遺伝的欠陥です。上顎に裂け目があって食餌をとる時に液体や個形の食物が入ります。
この裂け目は上顎の固い部位(ロ硬蓋)やその奥の軟らかい部位(軟口蓋)あるいはその両方に及ぶことがあり、細い裂け目のものから全ての口蓋がほとんど無くなっているものまで様々です。
大きな口蓋裂では、新生仔には哺乳しないようにしないとミルクを吸い込む事によつて吸引性肺炎を起こして死んでしまいます。
小さな口蓋裂のものでは鼻からミルクの泡を出したり、絶えず鼻から分泌物が見られます。また、くしゃみ、咳、ごはんが食べづらかったり食欲にムラがあったりすることもあります。
重度になってくると気管支炎や肺炎栄養不良などになります。
この病気は若ければ若いほど治りが早いといわれ、生後3ヶ月頃に胸部X線検査で肺疾患が認められなければ、外科手術を行います。
好発犬種としては、アメリカンコッカースパニエル、シーズー、ジャーマンシェパード、ダックスフンド、チワワ、パグ、ビーグル、ブルドッグなどがあげられます。