猫ちゃんは基本的に1日1~2回排便をします。しかし3日以上経っても便が出ないことがあれば、便秘を疑って動物病院で診てみてもらった方がいいでしょう。
食事の量は変わらないのに便の量が少ない、3日以上便が出ていないという時にはもちろん「便秘かも」と思うでしょう。
それ以外にも便をした後に走りまわったり、鳴くことがあれば便が硬くて出にくい可能性があります。トイレの時間が長い、何度もトイレに行く、便が出ても細い便しか出ないという場合も同様です。
便秘が進んでくると便を出そうと踏ん張ることが多くなり、その影響で吐いてしまったり、食欲がなくなることがあります。
重症になると脱水症状をおこしたり、お腹を触ると便の塊らしいものを触ったり、口から便の臭いがして臭くなることもあります。
ストレスや神経障害、肥満(内臓脂肪過多)、飲み込んだ毛の影響など、原因は多岐にわたります。
肛門周辺や直腸の炎症などで排泄時に痛みを感じる時にも、排便を我慢して便が硬くなり便秘になってしまいます。
飲水量の少ない猫ちゃんや夏の暑い時期には、身体の水分量が減少し、便が硬くなることもあります。
骨盤狭窄(交通事故などによる骨盤骨折の後遺症によることが多い)など、物理的な影響によっても便秘を引き起こします。
便が堅い場合は、便を軟らかくするように揉み解したりします。
揉み解しても出ない場合は直腸から直接指を入れて糞塊を少しずつ砕きながら摘出します。骨盤骨の狭窄などの場合には、外科的な処置によって、広がった腸を切除したり、狭くなった骨盤を広くする処置を行う場合もあります。
便を掻き出す処置は猫にとって、とても負担のかかる処置になります。
そうなる前に便秘の予防を普段からしてあげましょう。便秘を予防するには普段から繊維質の多い食餌をあげること、水分をなるべく多くとることをお勧めします。