前立腺肥大(ぜんりつせんひだい)は前立腺が腫れて炎症になった症状で原因によって何種類かに分類されます。
前立腺襄胞、良性前立腺過形成、細菌性急性前立腺炎、前立腺膿瘍、細菌性慢性前立腺炎などがあります。
前立腺肥大があると、細菌感染が起こりやすく、ときに細菌性膀胱炎を併発することもあります。また、その逆に細菌性膀胱炎から前立腺炎が引き起こされることもあります。
初期はほとんど症状が見られません。
肥大が進んでくると、しぶり(便が出にくいために少量の便が少しずつ出る状態)や便の形状変化、さらに血尿や尿道からの血様の排泄物が見られるようになります。
さらに症状が進行すると、排尿困難や便秘といった症状が出てくることもあります。急性では、発熱や嘔吐、食欲不振などがみられます。痛みが強いときには、背中を丸めてうずくまってしまうほどです。
慢性では、症状が分かりにくくて、前立腺の肥大もみられません。
前立腺肥大の原因は明らかではありませんが、老化にともなって男性ホルモンのバランスが崩れたりすることが要因の1つと考えられています。
去勢をしていない5~6歳以上のオス犬に多く見られ、加齢とともに発症しやすくなります。ダックスフント系やコーギーでは他の犬種と比較して若い時期になりやいです。
前立腺肥大の一番の予防法は、去勢手術を行うことです。