肢端舐性皮膚炎(したんしせいひふえん)はたえず舐め続けることから起こる皮膚病です。
最初はほんの小さな脱毛部位ができるだけですが、たえず舐め続けることによって皮膚は厚くなり、もり上がって斑状病変(プラーク)を生じます。しばしばこの盛り上がったただれが破れて炎症や潰瘍を起こします。
軽度の感染から起こる炎症は進行し、時間がたつと排膿してきます。
犬自身が患部を舐めたり、咬んだりすることで悪化することがあり、患部を清潔に保つことは大変難しいものです。ダックスフンドやイングリツシュブルドッグの様な短毛種は最もよくこの病気にかかります。
ストレスも異常な舐める行動の原因となります。
ストレスには家に新しいペットや赤ちゃんができたとか、家族の誰かがいなくなったとか、近くの雌が発情していることなどがあげられます。長い間放っておかれたり、閉じ込められたりした犬もストレスが加わっています。
重要な事はその犬に起こっていることが肉体的なものではなくて、精神的な問題であることを理解してやることです。犬の生活環境をよく観察し、原因を見つけることが必要です。
治療としてはそれ以上舐めることをやめさせ、細菌の二次感染を予防します。そのため、皮膚が治癒するまでの間はエリザベスカラーを装着し、舐める行為を防ぎます。全てのケースで長期間の薬物療法が必要となり、症状によっては治療の最初から外科的処置が必要な場合があります。