犬コロナウィルスは犬の消化器官を侵します。また、伝染力が強く、集団飼育している場合には短時間で蔓延してしまいます。
原因は感染した犬の嘔吐物・糞便に口や鼻がふれることにより、感染してウィルスが体の中に入ってから症状が出るまで1~5日かかります。
感染すると突然元気がなくなって、食欲不振、下痢、嘔吐、脱水などの症状から始まります。
特に、下痢便は、オレンジ色を帯びた粥状をしています。
非常に感染力が強いのが特徴です。 多くの場合に、発熱はみられません。
パルボウイルス性腸炎と比べてはるかに軽症であり、感染した動物が出血性下痢や敗血症を起こしたり、死亡したりすることはまれです。
幼犬の場合では、急速に元気を失い脱水して急死してしまうケースもあります。
コロナウィルスは便から排出されますが、その犬が回復しても2週間程度排出し続けます。回復すると抵抗力ができますが、抵抗力の持続期間は判っていません。
急性の下痢に対しては通常対症療法(皮下補液)を行うことで良化が認められます。
むやみに止瀉薬を使用するとウイルスの排泄ができず体内にとどまってしまうことにもなるため、必ず獣医師の診察を受けたうえで治療を行いましょう。
本人に嘔吐がみられず食欲があれば、絶食させるより少量の食事を与えることで腸の回復を助け、粘膜バリアの破壊を予防できます。その場合は消化性の良い食事を与えましょう。
コロナウィルス