ウサギの子宮疾患には様々なものがありますが、その中でも子宮内膜ポリープ(過形成)が最も多く、次いで子宮腺癌が多いです。
子宮内膜ポリープは年齢とともに起こります。排尿後の出血や陰部からの出血、それに伴う貧血が主な症状です。
重度の貧血になると多臓器不全を起こし、予後不良となります。また、乳腺の腫脹、あるいは腫瘍を伴うこともあります。
治療には卵巣子宮全摘出術が適します。進行すると子宮腺癌となります。
ウサギの腫瘍=子宮腺癌と言われるほど発生頻度の高い腫瘍です。
初期段階であれば外科治療により予後良好となりますが、発生から1~2年後には肺、肝臓、骨転移が起こります。血尿や腹水貯留、乳腺のしこりが主な症状です。
ウサギの子宮疾患の治療は基本的に外科治療となります。
しかし状態が悪く、貧血が著しい場合は、手術は非常に厳しく耐えられません。早期に発見し、治療をすれば、予後は良好な場合が多いので、異常が見られたら、すぐに病院で診察を受けましょう。
避妊をすることで病気の予防になりますので、早期の避妊をお勧めします。
※ウサギの手術では気管チューブは使用されません。その為麻酔は安定せずリスクを伴うことを忘れないで下さい。
漿液がたまってしまったウサギの子宮摘出の様子