ホルネル症候群とは、顔面を支配している交感神経が働かなくなってしまう病気です。
原因として先天性異常、外傷、炎症、感染、新生物(腫瘍などの新しく産まれた物体)、中耳炎、内耳炎、特発性(原因不明)などが挙げられます。
犬のホルネル症候群は特発性か目立たない外傷性損傷(リードが首に絡まるなど)によって引き起こされることが多いとされています。
ホルネル症候群の症状は、瞬膜(第三眼瞼)がでている、まぶたが下に垂れている、目が引っ込んでいる、瞳孔が小さいままなどがみられます。
自然に症状がなくなり回復することもありますが、そのままの残ることもあります。
病院のホテルを利用予定の3歳の雄猫が来院され、お預かり時に健康診断を行いました。
食欲や元気、排便の様子は問題なしということでしたが、右耳の外耳炎と右眼の瞬膜の突出と右眼の瞳孔の縮小を認めました。
外耳炎が内耳まで波及し、ホルネル症候群を併発したと診断し、ホテルお預かり中に外耳炎ケアと内服にて治療を行いました。
毎日のケアにより外耳炎は数日後には落ち着き、右眼の瞬膜突出と瞳孔の縮小は徐々に改善しました。
その後しばらくは内服治療を継続し、1か月後には右眼の症状もほぼわからないほどに回復しました。
瞬膜が出ている、瞳孔が小さくなる、まぶたが下がる