散歩中に愛犬がほかの犬や人に吠える。
そんな悩みを持つ飼い主さんは多く、当院にもよく相談があります。
しかし、一言で「吠える」と言っても、その理由はさまざま。
そこで今回は、愛犬が他の犬や人に吠えてしまう理由とその対処法について、いくつかご紹介させていただきます。
どうして散歩中にほかの犬や人に向かって吠えるのでしょうか?
一言で「吠える」と言っても、単に挨拶や遊びに誘っている場合もあれば、相手に恐れを抱いている場合、縄張りを主張している場合、自分に注目を集めようとしている場合など、その理由はさまざまです。
吠え続けて向かっていくわけでなければ、単なる挨拶や遊びに誘っている社会的行動なので、ほとんど問題はありませんが、恐れや縄張り意識から攻撃的に吠え続ける場合は対策が必要です。
例えば、子犬の時期に他の犬や人との接触が少ないと、大人になってから他の犬や人に対して強い恐怖心を持つようになることがあります。
また、過去に怖い思いをした経験がある場合、似た犬や人間、物に反応して吠えることもあります。
縄張り意識が強い犬では、警戒心からナーバスになって吠えることも。
日本犬やミニチュア・シュナウザーなどの犬種は特に縄張り意識が強く、去勢していないオス犬は縄張りに対して神経質になりやすいため、吠える頻度が高くなるようです。
犬にも人間と同じようにパーソナルスペースがあります。
パーソナルスペースの大きさは、犬によって異なります。
すれ違いざまに他の犬や人に向かって吠えるのであれば、すれ違う際にある程度距離が取れる道幅の広い道を中心に、散歩コースを見直してあげると良いでしょう。
また、散歩中もほかの犬や人がいる場合は、少しコースをそれるなどしてあげるのも良いかもしれません。
ほかの人や犬がいるときに、そちらに注意が向かないよう、おやつやアイコンタクトなどで注意をそらしてあげましょう。
この対策方法のコツは、愛犬よりも先に飼い主さんが気づき、行動に移すことです。
子犬の時期の経験不足から吠えてしまう場合は、危険のない範囲で、少しずつ他の犬や人間に慣れさせましょう。
さまざまな動物病院でしつけ教室を行っていますので、他の犬や人と触れ合う機会をつくって社会性を身につけさせるためにも、ご利用をご検討ください。
今回、お散歩時に吠えてしまう原因と対策について紹介しましたが、どんなに注意しても飼い主さんだけではどうにもならないことはあります。
そんなときは、ドッグトレーナーや行動診療科に相談すると解決の糸口が見つかるかもしれません。
毎日のお散歩ですので、飼い主さんにとっても犬にとっても、楽しい時間にしたいですね。
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