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メス犬の避妊手術後、傷口を舐めさせない方法

2016.07.02
メス犬の避妊
当然ですが、人間と犬は多くの違いを持っています。 体の形や知能もろもろ異なるのですが、避妊手術に関していえば、術後の傷口を人の場合は自分で管理してくれるのですが、犬の場合はそうとも限りません。 最悪、舐めてしまって自分で抜糸してしまった!!なんていうこともありえます。 今回は獣医師としても悩みの種になることの多い、避妊手術後の傷口の管理についてご説明します。

実はそれほど気にしなくていい

避妊の手術は小型犬であれば1~2cmぐらい、中型犬、大型犬でも3~4cm程度の傷口で済みます。 傷口自体は、術後翌日には腫れていたとしても、2,3日以内では腫れも引いてきます。 ですので、そのままにしても何もしなかった、もしくは、ちょっと元気がなかったので気にするどころでなかったなど、特に追加の処置を行わずとも、抜糸が完了したというケースが1番多いと思います。

エリザベスカラーでの保護

エリザベスカラーとは、犬の首に装着するパラボラアンテナのようなもので、エリザベスカラーにより顔全体が覆われるため、傷口を舐めることができません。 動物病院で傷口を保護する方法といえば、代表的なものがこちらになります。 erizabesukara- デメリットすれば、エリザベスカラーを装着することは、犬にとって非常に大きなストレスになるため、犬の性格によっては動かなくなるとか、食事を取らなくなるなど色々出てくることがあります。 また大型犬であれば、装着されたエリザベスカラーによって、犬の通り道にある様々なものや家具が倒されたり、落とされたりすることがあります。 形態によっては浮き輪型のエリザベスカラーもあるため、ご自宅の環境に合わせたものを使用していただくといいと思います。 また、稀な例として、カラーの端で傷口を擦るような行為を行う犬もいます。 カラーのヘリをクッションなどで保護をして対応するのですが、一夜にして術野が悲惨な状況になるので注意が必要です。

洋服などで対応する

傷口を舐めさせない方法として、腹巻なようなタイプか、もしくは全身を覆うタイプの洋服を着せるかがあります。 一口に犬と言っても、いろいろな体型があるためにすこし動いただけで服がずれて傷口が露出していまうことがあり、体型に合ったぴったりとした服が必要です。 また、毛足が長い動物の場合、服と擦れて毛玉になってしまう犬もいます。 ただ、エリザベスカラーのように、ストレスになることも少なく、またかさばるわけではないので、大型犬でも快適に過ごせます。

まとめ

傷口の管理は、場合によっては手術より難しいことがあるのが動物の医療です。 術創は退院後は徐々に落ち着くはずですが、前日よりも赤みがましたり、ましてや糸がほつれているようなことがあったら、一度執刀した先生とご相談した方がいいと思います。
 
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