皆さんの飼い猫は、ぽっちゃり体型ですか? 太っているとまではいかないまでも、下っ腹がでていてプヨプヨしている、なんてことは皆さんご経験ありますよね。 これは、単純に太ってしまったというよりも、去勢手術による雄性ホルモンの消失によって体型が変わってしまうことが理由にあるのです。
子猫の頃から飼っている中での成長期における去勢手術の場合、体型の変化というものは去勢の影響を受けていると気付くことは難しいと思います。 しかし、ある程度オトナの体の大きさになっている状態からの去勢手術は、その後の体型の変化がじわじわと起こってくると気付くはずです。 生後1年程度経って成猫になった子は、体は柔らかくても筋肉質で張りのあるかっこいい体型をしています。腰のくびれや体幹部の筋肉の締まり具合は見ていてホレボレしますね。特にアビシニアンやシャムなどの短毛でしなやかな体つきの猫種は特にそうです。 その成猫を去勢手術した場合、1〜3年かけてまずは下っ腹が緩んできます。そして、食事管理の仕方を誤って与え過ぎてしまうと、さらに肥満が進み胴回りが大きくなって肥満へと進んでしまうのです。 食事管理で肥満を防ぐこともできますが、去勢している猫ちゃんはどうしても雄性ホルモンの影響で筋肉量が減ってしまうため、どうしても筋肉質な体つきにはならなくなると覚悟された方が良いでしょう。
では、猫の種類によって去勢後の体型に差は生じるのでしょうか? 答えは、「ある程度は遺伝により品種独特の体型維持が期待できますが、それだけに頼っていては肥満になります」。 よって、猫の種類は肥満の程度においてあまり関係ないということですね。 上記に挙げたアビシニアンやシャムなどしなやかな体型の猫でも完全に肥満体型になってしまった子を何頭も見ています。経験上、複数頭飼っているご家庭の猫ちゃんたちはご飯をとめどなく食べている可能性があり、それによって太りやすい傾向にあるので注意が必要です。
いかがでしたか? 今まであげたことを踏まえると、太ってしまうことに慎重になって、去勢手術をしないという考えが出てきてしまうかもしれません。 しかし、オス猫においては去勢によるメリットが猫においても一緒に暮らす人においても高いので、ぜひ去勢手術は行われた方が良いでしょう。 ただ、術後の食事管理によって体型の緩みは最小限に抑えられますから、食事の与え過ぎだけは気をつけてくださいね!