人間の男性と女性もそれぞれ性格の傾向が違うように、猫のオスとメスも性格は割と違います。 オス、メス、それぞれいいところがあるので、飼い主様によってはオス、メス両方とも飼い始める方も多くいます。 猫は多産なので、こういった場合には大抵生年月日が同じの兄弟を飼い始めることが多いと思います。 こうした時には、オスもメスも、去勢、避妊手術の時期は同じなので、どちらを先にするか悩まれる方もいると思います。 今回はいろいろな目線から、どちらを先に手術したほうがいいのかアドバイスさせていただきます。
獣医師の目線で言うのであれば、断然避妊手術が先のほうがいいと思います。 理由は初回の発情前に手術をするのと、発情後に手術をするのとでは、乳腺腫瘍の予防率が変わってくるからです。 https://www.hikarigaoka.net/1034 猫の乳腺腫瘍は、そのほとんどが悪性です。 物理的には早期の避妊手術はいつでも可能ですので、できる限り初回の発情前に手術を行った方がいいと思います。 ちなみにオス猫の場合は、発情後に手術を行っても予防できる病気の違いはありません。
猫は発情に伴う行動は犬のそれに比べると大変顕著に出ます。 特にオス猫の発情行動は飼い主様にとって非常に厄介なものがおおく、夜中に大きな鳴き声を起こすだけでなく、スプレー行動により家中にオス猫特有の尿の臭いが充満していきます。 https://www.hikarigaoka.net/278 メス猫の発情行動もあるのですが、オス猫に比べるとまだましなので、発情の観点から言うのであれば、オス猫のほうが先にしておいた方がいいかもしれません。
避妊手術に比べると、オス猫の去勢手術は非常に簡易的に終了し、術後のケアもほとんど不要なため、飼い主様の手が煩うこともほとんどありません。 そういうことから考えるのであれば、とりあえずオス猫の去勢手術だけ終わらせておいて、しかっかりとした予定をたてて、メス猫の避妊手術に臨む方がいいかもしれません。 このあたりは、飼い主様のご予定次第だとは思いますが…。
去勢手術は避妊手術のおおよそ半分から2/3程度の料金で終わります。 いくら簡単な手術とは言えども、万単位のお金が必要ですから、とりあえずでというのであれば、安い去勢手術のほうがいいかもしれません。
正直な話、去勢手術、避妊手術をやるというのはおおよその時期も、料金も前もってわかることではあるので、同時に済ましてしまうのが一番いいのだとは思います。 ただ、物事には色々タイミングというものがありますので、迷った時には今回の記事がひとつの参考になればと思います。