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【多頭飼い入門】新入り猫にしておくべき検査や予防

2016.12.31
オス猫の去勢

猫を飼っている家庭の皆様は、猫の魅力をきっと毎日感じていることでしょう。 そんな飼い主であれば、ふとした巡り合わせで、新しく猫を迎い入れることは珍しくありません。 しかし、新入り猫を迎えるに当たっては、動物病院にまず一度ご相談を頂くのが良いでしょう。 家に入って先住猫と触れ合う前に、新入り猫は動物病院でしておくべきことがいくつかあるからです。

ワクチン摂取

多頭飼いの場合、ワクチン摂取は全ての猫に行いましょう。 経験上、新入り猫から先住猫へのウイルス感染が多くみられます。 そのため先住猫のワクチン摂取についてももう一度確認しておくようにして下さい。 コミュニケーションをとる前に、新入り猫もワクチン摂取は済ませておくのが理想的です。

多頭 猫 ワクチン

外部寄生虫の駆虫・予防

「外部寄生虫」とは体の表面に寄生する寄生虫のこと。 ノミ、マダニ、シラミなどがこれにあたります。 特に野良猫を保護された場合は必ず駆虫・予防を行っておきましょう。 動物病院で使用している駆虫薬では、だいたい24時間~48時間以内にこれらの寄生虫を駆除することが出来ます。 多頭飼いを始める場合は、新入り猫だけではなく、先住猫も予防を行うようにするのが安心でしょう。

内部寄生虫の駆虫・予防

体内に寄生する寄生虫を「内部寄生虫」と呼びます。 猫で問題となるのは主に消化管の中の寄生虫。 回虫や条虫と呼ばれるものが代表的です。 これらが寄生した猫の便中には、虫卵が沢山含まれています。 また、仔猫ではジアルジアやコクシジウムと呼ばれるような、肉眼では確認できない小さな寄生虫も良く見られます。 そのため重要になってくるのが、家に入る前の糞便検査になります。 ペットショップから来た新入り猫でも、糞便検査は一度動物病院で行っておくべきでしょう。 先住猫が高齢であった場合など、感染が命に関わることもありますので、必ず予防・治療を行うようにして下さい。

猫エイズ・猫白血病の検査

猫エイズ(猫免疫不全ウイルス感染症)・猫白血病(猫白血病ウイルス感染症)は、いずれも命に関わる重篤な症状を引き起こす可能性のある感染症です。 病気が発症すれば、残念ながら根本的な治療法はありません。 これらは恐ろしい病気ではありますが、血液検査で感染の有無を確認することが出来ます。 そのため、新入り猫には必ず検査を受けてもらうのが良いでしょう。 猫エイズは感染力自体は強くありませんし、発症さえしなれけば通常の生活を送ることが出来ます。 猫白血病は厳しい経過を辿ることが多いですが、いずれの病気においても、陽性反応が出たからといってただ諦めるのではなく、先住猫との上手な生活の仕方を考えてあげてもらえると嬉しいです。

避妊去勢手術の実施

交配させたいということでなければ、避妊去勢手術は出来るだけ速やかに行っておくべきです。 オス猫とメス猫の組み合わせはもちろんですが、オス猫同士、メス猫同士の組み合わせでも、避妊去勢手術は友好的な関係を作りやすくなるでしょう。 特にオス猫同士の組み合わせでは、縄張り意識から喧嘩が起きることもあります。 新入り猫が若いうちに避妊去勢手術を行うことは、これらのストレスを未然に防いでくれるかもしれません。 また、新入り猫が成猫の場合、先住猫とのコミュニケーションの前に手術は検討してあげた方が、好ましい第一印象を与えてあげられるのではないでしょうか。

多頭 避妊

まとめ

病気の予防がしっかり済んだら、後は猫たちの相性やストレスにもしっかりと注意をしてあげましょう。 焦らずにじっくりと慣らしてあげて下さい。 飼い主にとっても、先住猫にとっても、新しい楽しみを与えてくれる存在になってくれると良いですね!

 
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