こんにちは。 2017年も新たに始まり、今年2回目のブログとなります。 今年も犬や猫を飼われている方にとって為になる内容をお伝えしていきたいと思っておりますので、楽しみにしていてくださいね! さて、メス犬を飼われている方にとっては、避妊手術の時期をどうするかは悩みの種だと思います。悩んでいるうちに年月は過ぎていってしまいます。一体いつまでなら手術のタイミングを後に延ばすことができるのでしょうか?
これまでにもベストな避妊手術のタイミングについて触れてきましたので、ご存知の方は多いかと思います。 獣医師によっても考え方は異なりますが、おおよそ若齢期に手術をすることを推奨しているのが共通して言えることです。通常は生後半年程度(6ヶ月齢)での避妊手術がベストなタイミングであると考えられています。 よって、若いうちに避妊手術を行えば、病気のリスクは間違いなく最大限予防できると言われています。
現在の避妊手術の目的は、特に犬の場合、不要な繁殖を避ける為という認識ではなくなってきています。それは、子宮など生殖器の疾患や乳腺腫瘍といった病気を未然に防ぐ為の予防的手術であり、寿命を伸ばす為の手術であるという認識でもあります。 では上記のような病気はいつ頃の年齢で発症しやすいのでしょうか? 大型犬と小型犬では同じ病気を発症する場合の年齢のピークは異なりますが、通常高齢期に差し掛かる年齢(小型犬で7〜9歳、大型犬で6〜7歳)で発症リスクが高まります。 この年齢以上を越えればならないかというとそうではありません。高齢期に入ればいつでも発症のリスクが高いと思ってください。また、安心してはいけないのが1歳から6歳頃までの元気盛りの子達です。確かに生殖器の病気や腫瘍などは非常に発症リスクは低くなります。ただ、低いということだけで全くゼロではないので注意が必要です。 あと、大切なこととして乳腺腫瘍の発症リスクは生まれてから2回目までのヒート以降で一気に高まるということを認識しておいてください。 きちんと半年おきに「ヒート」と呼ばれる発情期が来ているかどうか、偽妊娠に伴う乳腺の張り具合はどうかなど、体調や体の変化をしっかり見てあげないと病気を見逃す恐れもありますから注意してくださいね。
病気の予防は早く行うに越したことはありません。 そして病気のリスクが高まる高齢期の入りかけ頃(大型犬6歳、小型犬7歳)までには手術を終えていたいものです。 そうなると必然的にいつまでに手術を終えておくべきかお分かりですよね? 麻酔をかけることの危険性も高齢になればなるほど増してきますから、大体5歳頃までには避妊手術を終えておくべきでしょう。
主に生殖器の疾患と乳腺腫瘍の予防との兼ね合いで手術のタイミングをどこまで延期できるのかお話ししました。 もちろん早い決断をされることが望ましいのですが、愛する我が仔の手術ですから大いに悩んでください!