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猫の避妊にかかる費用。適正な料金とは?

2015.12.23
メス猫の避妊

避妊をやろうと決意するときに、気になることが色々あると思います。 その中でも料金は特に気になるところではないでしょうか? 皆さんご存知の通り、動物病院の料金は自由診療です。 「ある病院は10000円程度で終わった」とか「あそこの病院は100000円ぐらいかかった」など、色々な噂を耳にすると思います。なぜここまで差が出るのでしょうか? 日本獣医師会の平均料金では? 数年に一回、日本獣医師会が全国の診療価格調査を行っています。 今年のデータによれば、猫の卵巣摘出手術は19833円、猫の卵巣子宮摘出手術は20986円が日本全国の平均料金です。 最初に結論から言ってしまえば、この手術の料金は動物病院によってほとんど変わらないと思います。 では、どこで料金が変わってくるのでしょうか?

術前の検査の違い

猫の避妊手術は獣医師にとってさほど難しい手術ではありませんが、それでも全身麻酔を使用します。 ものすごく難しい手術も、避妊のような手術も、使用する麻酔は一緒になるので、麻酔のリスクは等しくあります。 したがって、術前に全く問題がない状態なのかどうか、色々検査をしてから手術に臨むことが理想となりますが、その検査の内容によって大幅に料金が変わってきます。 kensa

一般的には血液検査を行って麻酔の安全性を確認するのですが、血液検査もその行う項目数によって料金は異なります。 場合によってはレントゲンを撮ったり、血圧を測ったり、エコー検査をしたりと病院によって、またねこの状況によってまちまちです。 もちろん、色々な検査を行って、多角的に状態を把握したほうが麻酔のリスクは少なくなりますが、その分料金も大幅に上がります。 獣医師としては最善な方法を取りたいのですが、避妊程度でそこまでお金をかけたくないという方もいらっしゃるので、どこまで検査をするかは意外と難しいことがあります。

術中、術後の処置の違い

何度も言いますが、避妊手術は全身麻酔です。 私たち獣医師としてはできるだけ麻酔のリスクを下げたいので、術中も色々な処置を行いたいと考えています。 例えば、全身の循環をよくするために点滴を流したり、術後に集中治療室のようなところで管理をしたり、また入院を数日間おいてしっかりと状態を把握したりと、色々手厚い看護をすればするほど料金は上がっていきます。 処置

ただ、術前の検査と一緒で、避妊手術では最低限の処置のみしか望まない飼い主様も多く、そのあたりの適切な看護の境界線をどこに置くかはその動物病院によって異なります。

退院後のケアによる違い

退院後の通院は何回あるのか、抜糸があるのか、何日間抗生剤などを服用するのかによっても料金は上下します。 これも絶対といえるような基準はなく、ある程度病院によって異なります。 重要なのは本人の体調を考えてあげることだと思います。

まとめ

もちろん費用も大切ですが、安全も大切です。 どんなに医療技術が発達しても、決して全身麻酔のリスクは0にはならない・・・現実としてあるからこそ、万全な体制で手術に臨みたいと思う獣医師と、実際の飼い主様とのやりとり・・・・。 相談

しっかり相談しながら避妊手術を進めていきたいなと思っています。

 
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