初めに言うのもなんですが、今回の記事の内容は獣医師としてはあまりお勧めの方法ではありません。
ただ、日々の診察の中では「できる限り安く手術して欲しい」というご希望もお受けすることも多くあるので、お勧めではないのですが需要のある情報だと思って公開します。
今回はそういった去勢手術を安く済ませる方法についてのお話です。
安ければいいというわけではないと思いますが、そんな話もあるんだなぁ程度に読んでいただければと思います。
通常の相場の料金は?
去勢手術自体の料金はどこの病院でもほとんど変わらりません。
おおよその料金は1万5000円前後だと思います。
もちろん病院によって料金の違いが出てくることはよくあり、それは付随してくる去勢手術以外の処置の料金によってになると思います。
麻布クリニックは12月29日を持ちまして閉院し、月島クリニックと統合いたしました
事前の検査をしない
オス猫の去勢手術自体は非常に簡単なもので、熟練した獣医師であれば3分程度で終了します。
ただし、どんな簡単な手術だと言っても全身麻酔になるため、麻酔のリスクを軽減するための術前の検査を行うことが理想です。
この検査代が去勢手術以外に別途かかる料金になりますので、これをしないという選択をすれば、料金はその分安くなります。
もちろん隠れた疾患があった場合、思わぬ麻酔事故を引き起こす可能性がありますが、若くて見た目の元気さが問題なければ、取り得る選択肢の一つであると思います。
助成金を利用する
各自治体から猫の去勢手術に関しては助成金がおりることがあります。
こういった助成金制度を利用すると、去勢手術の一部が返金されますので、利用するべきかと思います。
https://www.hikarigaoka.net/643
値段交渉をする
病院によっては何かしらの条件付きで、去勢手術の料金を値下げしてくれるところもあります。
例えば、ワクチンとセットになっているとか、その病院の会員になれば割引になるなど、動物病院は自由診療であるがゆえ、独自のサービスをしている動物病院も多くあります。
ほとんどの情報はその病院のHPから得ることが出来ると思いますので、そういった病院を探してみるのも一つの手だと思います。
入院期間を短くする
入院費が別途の費用としてかかる動物病院であれば、手術が終わったらすぐ引き取るというのも方法の一つとしてあります。
その分飼い主様が麻酔の覚醒を自宅で観察しないといけないリスクはありますが、通常であれば意識の戻った猫に対し、何らかの処置が必要になることはほとんどありません。
こういったところの費用をカットできれば、全体的にかかる費用は抑えることが出来るでしょう。
まとめ
安かろう、良かろうという時代はもう昔の遺物のようになっていますが、とりあえず安く済ませられる可能性がある方法はこの記事の通りです。
最初に書いたとおり、お勧めはしませんが、知識の一つとして軽く読んでいただいたのであれば幸いです。