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犬の避妊手術の前後に気をつけておくこと

2018.04.02
メス犬の避妊

避妊手術をすることにした!はいいけど、何を手術前・手術後に注意したらいいのかわからない。漠然とした不安の中で頭を整理していただける手助けになるよう、お話しさせていただきたいと思います。

手術前

(1)絶水 避妊手術では基本的に全身麻酔をかけるため、気管チューブを挿入します。この時に胃(お腹)に水が入っていると、麻酔中や覚めて気管チューブを抜いた際に咳をしたり、吐いてしまったとき、肺に入って肺炎をおこしたり、窒息したりすると場合があります。 平均的には約8時間以上開けなければ誤飲の心配がないため、手術の開始時間から逆残してお水のお皿を下げておいていただくようになります。 同居の仔のお水を飲んでいたということがあるため、特に注意が必要です。

(2)絶食 こちらも同様の理由で麻酔中や麻酔直後に胃の内容物が気管内に入り、ひどい肺炎になる場合があります。全身麻酔前には抜いていただくものです。直前にあげるべきフードの種類は、慣れ親しんだいつも通りの食事がよいでしょう。 体力を消耗する麻酔前だからと、いつもより栄養価の高いものや逆に嗜好性(ワンちゃんがおいしいと感じやすいもの)高いものにしたりすると食事の何かしらの成分にアレルギー反応を示したり、脂肪分が多いため、お腹を壊してしまう可能性があるからです。

(3)愛犬の体調チェック 避妊手術は、全身麻酔かつ入院をするのが一般的なので、いつもどおりの元気、食欲、排泄が手術直前までキープできているかのチェックが大切となります。 なんとなく元気がないというのは飼い主さんが最も気がつきやすいものなので、ワンちゃんは「なんとなく病院に連れていかれるかも…」と気がついているせいかもしれませんが 当日までに何か気がつくことが少しでもあれば、担当獣医師に伝えるだけでも意味があります。 そして手術前に食欲がなくなっていたり、うんち、おしっこがいつもどおりでない(下痢、頻尿など)場合、多少ならと無理して手術に挑むと、体力が落ちることで免疫力が落ち、下痢をしてしまったり、膀胱炎になってしまったりすることもあります。 また、体調の変化が術後にあった場合、麻酔、手術の影響なのか、その前からの体の不調なのか、手術をしてからではわかりにくいことも無理に手術をお勧めしたくない理由でもあります。

 

手術後

(1)お家に帰って休めるか 退院後、安心して自分のいつもどおりのスペースで休めるか気をつける必要があります。 傷をなめないためにエリザベスカラーという保護の器材や包帯を気にしすぎてしまい、ゆっくりできないという場合は、また獣医師に相談すると良いです。獣医師が場合により保護の仕方を変更することもあります。

(2)お水を飲んでむせたり、吐いたりしないか 退院後、ワンちゃんがお水を飲んでむせたり、吐いたりしているか気をつける必要があります。麻酔時に気管にチューブを入れるので、少なからず気管に炎症は存在します。あまりにもむせたり吐いたりしている場合は、獣医師に相談してください。

(3)いつもどおりの食事を食べるか、吐いたり、下痢していないか 体力の回復のため、いつもよりカロリーの高いもの、嗜好性の高いものでも良いので、少量から始めてみることが大切です。避妊手術をした仔用のバランス療法食もあるので、病院で相談するのも良いと思います。

(4)抜糸まで傷をチェック 家で消毒したり、気になって1日に何度も見たりする必要はありませんが、異常に気にして自分で糸を噛んでとってしまっていないか、液体が傷口からでてきていないかをチェックすると良いです。

 
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