公園や駐車場の車の下、お家の庭にノラの猫を見かけることはありますよね? 春になると生まれたばかりの小さい子猫が母猫と道を歩いていたりもしますね。子猫を拾って飼い始めようと考えている方もいるでしょう。 そんな方たちのためにも、ノラ猫についてご説明しましょう。
そこら辺を歩いているノラ猫で、耳の先がない猫を見たことはあるでしょうか? 一見、猫同士のケンカによる傷か、事故、もしくは虐待と思う方がいるようですが、耳の先がない猫は去勢手術か避妊手術を受けたことのある猫という印です。 もちろん、ただの傷という場合もあるでしょうが。 多くの動物病院が行っている方法で、ノラ猫のオスを去勢手術した場合は「右耳」、ノラ猫のメス猫を避妊手術した場合は「左耳」をV字などに耳の先をカットします。 理由は、ノラ猫が手術済みなのか、していないのかを外見ですぐに判断できるようにするためです。 もともとノラ猫は、何もしないと、どんどん交配し数が増えていってしまします。猫の頭数が増えることで、住処や食べ物の減少・競争が生まれ、また鳴き声や糞尿の影響で周辺地域との共存がうまくいかなくなってしまうでしょう。 それをノラ猫に餌を与えたり管理する団体や個人の方が、ノラ猫を捕獲し動物病院に連れてきて避妊もしくは去勢手術をしてもらった後に、またその猫を間違えて手術しないようにという意味で行われています。 耳のカット自体は、手術中の麻酔をかけている間に行われるので、最中は猫にとって痛みはありません。 また、耳カットをしていなくても、オスなら睾丸がない・もしくはしぼんでいるなら去勢済かもしれませんし、メスならお腹に手術跡があると避妊済の可能性があり、見分けられるかもしれません。耳のカットほどわかりやすくはありませんが。
これもノラ猫の世界では多くみられるものですが、ノラ猫の目ヤニ・鼻水がついている顔をみたことはあると思います。 これは、猫ウイルス性鼻気管炎という病気です。ノラ猫の8割以上はこの病気にかかっているでしょう。 症状は、鼻炎、結膜炎が主体で、軽いもので、目ヤニ、鼻水、くしゃみが多いでしょう。しかし、症状が悪化しそのままにしておくと、結膜炎の影響でまぶたと眼球が癒着してしまい失明する可能性や、鼻炎が悪化して肺炎で亡くなる可能性があります。 その他、ノラ猫たちの中では、ノミの寄生、お腹の消化器の寄生虫、猫の白血病・エイズをもっている猫もいます。もし飼い始めるのであれば、動物病院で健康診断をはじめにしてもらうことをおすすめします。
避妊・去勢手術をするというのは、ある程度お金がかかりますが、お住まいの区や市によっていくらか助成金が出ることをご存知でしょうか? いくらの補助金が発生するかは地域によって異なります。地域のホームページなどで確認してみましょう。 また、動物病院によっても、飼っている猫よりもノラ猫の避妊・去勢手術の料金を安く設定していることも多いでしょう。直接電話で問い合わせてみましょう。
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